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またまた、子どもたちに教えられました。

答えはわかっていながら、いつも反対のことばかり答える通常学級低学年のA君。
ご両親は宿題に付き合いヘトヘト。
じゃあ、こっちから反対のことを言ってみようかなと「りんごいくつある?」を「この中にりんごないよね~」と言うと、「あるじゃん、いち、に~」と数え始めた。「すごい!見つけたね」で満面の笑顔。
そんな流れで、本人いわく苦手な算数の問題を次々とこなし、国語にも意欲的になり50分あっという間に終わった!
そのかけひき?やりとりがすごく楽しかった。
もちろんA君も満足そうで、最後書いてもらう「おわります」が「おわりません」と!

1.苦手な子どもへの直球は、受け止める体力のない子どもにとって苦しく、逃げ場を探してしまう。
案の定、それまでの担当とのかかわりの中では、離席することが多かった。

自信なさそうに面接に来られた低学年のBちゃん。
丁寧に書いた漢字に、「すごいね。漢字得意なんだね」にとまどう表情(事前情報で実は苦手と聞いていた)。
九九が8割方、順番に言えるようになっていたので、3年生のわり算の導入を、ミニチュアのジュースやお菓子で行った。そして、最大苦手な時計へ。
どうも時刻と時間のことばが混乱している。
これも、虹とおひさまの大時計を使い、1メモリずつ長針を動かしてもらいながら、私は後を追いかけるように短針を動かし、半分まできたら、時計の絵を描いて半分に折り、ちょうど半分が30分のところだから、「はん」って言うんよ、と伝え、その時の短針も半分のところにあるよね~と伝えながら、1時から12時までぐるぐる動かしてもらった。
次は、時間のことば。「あいだ」をどう伝えたか。
これは、100均のノギスを使い動かし、これを間というんよ。そして、大時計の1時と2時の間へ。
最後は、文章題を切り離し、時刻を問う問題か、時間を問う問題かの分類。
50分のお勉強後、小さい声だったBちゃんが、「お母さん、わたし、ここに通いたい!」と大きい声で。
これまた、嬉しかった。

2.どこでつまずいてわからなかったのかを子ども自身が気付き、そのつまずきを克服したと感じた時、子どもの内在するエネルギーはやる気に変わる!

お母様のかかわりも私も否定・命令・禁止のことばをかけずに学習指導を行なってきた低学年のCちゃんが、春休み、ご家庭で、消しゴムを見るとものすごく不安定になり、お母様はもう教えることを辞めようかと落ち込んだ程だったと、学習後に伺った。
その話を聞かずに、いつものように学習開始。最初から不安定な時にやる行動が見られたので、何かあったなと思いつつ、進めた。
支援学校在籍だが、理解度の高さを知っているため、通常学級と同じペースで行なっており、次学年の内容を教えた。かけざんとわりざんの関係を自ら気付き、ものすごい集中力で、時々止まって考えながら計算問題をどんどんこなしていった。
「すごいね!やったね!」とことばをかけると、「が・ん・ばった!」とたどたどしいことばと笑顔。
家庭での混乱の原因は、特定できなかったが、たぶん、他の療育機関で、「ちがってるよ!」と何回も消しゴムで消されたり、スタッフの他の子への対応を見ることで、消しゴム=自分を否定されたと思ったのかもと。

3.学習途中の子どもにテストをしない。充分習得した時に、自分で修正できる体力を持つ。
子どもが間違った時は、子どものせいではない。間違わせた指導者の責任。

新年度
新たな子どもとかかわるであろう先生方に伝えたい。
子どものわかった!の笑顔は、教える側のエネルギーになる!


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