子どもの思考に沿って教え方を工夫すべき理由
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小学3年生のみいちゃんとのお勉強。
得意そうに『わたし2けたの計算できるよ!問題出して!』
今日初めて習ったらしいです。
『23×30』を紙に書くと、『まず、23×3をしてから10をかけるのよね』と解いていました。
『なんで10をかけるの?』『???』
教科書を見ると2位数同士のかけざんの最初の教え方が、23円のみかんが3個ずつ入った袋が10個の問題でした。
何となく感じた違和感…。
だいたいの量を把握させるためには、『23のかたまりが30ある』という方がたくさんあるイメージを持たせやすいのですが…。
たぶん縦式への移行を考えているのだとは思ったのですが、機械的に計算のやり方だけを覚えても、やり方を忘れたらできなくなるし、ケアレスミスにも気付かないようになります。
じゃあ、『28×45はどうするんだろう』
教科書では、28×5と28×40を足していました。
いきなり、28×40か…。
ここでも『(28×4)×10』にして計算させるのか?
そして縦式に移行。
縦式では、下から上にかけていきます。
文章題は、28のかたまりが5でも、計算は5×28になります。文章題と計算は切り離して教えないと混乱します。
でも、ケアレスミスをなくすには、『28のかたまりが5ならば、100よりも多いはず』の感覚も同時に身に付ける指導が必要です。
1の位は計算できるが、10の位の書き始めの位置がどこかわからないことがないよう、学校の教えの
(28×5)と(28×4)×10を活かしながら縦式を教えてみました。
ここで、マグネット付き筆算板を2つ合体させました。
教え方
①『式を読みます 28×45』→子どもに復唱させます。
②『28×(4を隠す)5は』→必ず、上から下へ式を唱えたあとで計算させる(量を意識させるため)。
子どもの手を取り、数字を指しながら、下から上に向かい、計算します。
③28×45の5を隠し(あるいは0にして)、1列目をはずします。
とにかくかけざんもわりざんも、必要なところだけを見せるようにしています。
『28×40は』ここで、あの(28×4)×10の登場。
(でもここしか出番がないかも。文章題の混乱を課してまで必要かは疑問)
④『28×40 』→唱えたあとで、子どもの手を取り、数字を指しながら下から上へ、『あとで10をかけるから1の位に0が書けるように空けておいてね』と1の位をに指を置き、空けることを意識させる。よってスタートは10の位から書きます。
⑤1列目を戻し、1列目と2列目を足す。加数も45に戻しておきます。
⑥『式を言います』→子どもにも復唱させます。
『28×45は』『答えは』→子どもにも復唱させます。
『1260です』
2列目をどこから書けばよいかがわかってきたら、1列目ははずさずにそのままにしておきます。
加数の数字があってもどことどこをかけたらよいのかがわかってきたら、隠さずそのままにしておきます。
そして、やっと紙に計算。ここでも紙ワザシリーズ登場です。
やっと最後に、プリント教材へ。
子どもの思考に沿って、教え方を工夫しないと定着しません。
支援は少しずつはずしていきます。
完成した家はあたかもひとりで建ったかのように見えますが、建つまでの間にたくさんの足場があり、徐々にはずしていきます。
私たちはの指導は足場です。