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台風で山口県の学校のほとんどは休校です。
昨日、支援学校在籍のお子さんが、学習中『学校行きたい!お休みイヤ!』と、突然の休校の知らせに混乱していました。
学校休校でも、児童デイサービスは受け入れてくれ、行き場のなくなった子どもたちの救いになっています。
保護者の方にとってもありがたい存在です。

駐車場で、風で強く揺れ始めた木々を見せ、『台風って、風のことだよ。飛ばされたらこわいね。空も変な色してるね』と話すと、声がおさまり、じっと木を見ていました。
ちょっと、納得してくれたかな。
暴風域に入る方々、被害がないことを願っています。


暑中お見舞い申し上げます。
いつも、メルマガをご購読いただきありがとうございます。
今回は、虹とおひさま主催で定期的に実施しています学習ナビゼミ 9月開講コースのご案内です。
ご参加資格もございません。テーマにご興味のある方であれば、どなたでもご参加いただけます。
9月2日(金)より、全6回コースで実施します。

今回のテーマ

「文字・数のレディネス 認知発達の流れ」

開催日程

  • 9月2日:ことばの発達
  • 9月16日:感覚入力水準・感覚運動水準 刺激を入力する教材探し
  • 9月30日:知覚運動水準 演習 延滞
  • 10月21日:知覚水準 見分ける・見比べる 演習 形の弁別 大小・大中小の弁別
  • 11月4日:象徴化水準 付加欠損の絵カード、欠損絵作製
  • 11月18日:概念化水準1・2 演習 上下、左右の絵カード作製 空間定位

詳細/お申し込みはこちらへ

学習ナビゼミにご参加の受講生の方からは、やりたかった事、実現したかったことが、できるようになっていくのが本当にうれしいというお声もいただいています。
指導にもどかしさを感じている指導者の方、頑張っているのになぜか結果がついてこないと感じている方、ぜひ参加してみてください。


あれ?

2週間前までは、出されたプリントを何枚でもこなそうとしていたAくん。
まだ、発語もなく文字や数字を書くことは難しいけど、透写(なぞり書き)のプリントは何枚でも自分からやりたがっていたのに…。

その前は、相手を意識することなく、思いを持って離席して、呈示された課題で新奇性のあるものには取り組んでいました。

お母様いわく
一週間前から、自分でもできることもやらずに全部手伝ってもらうことを要求するようになったとのこと…

何があったんだろう!

お母様は、わがままになったと言われたが…。
このところ、小集団キッズでも周りに合わせようとしたり、かかわろうとしたりする様子が見られるようになっていました。

『おかあさん、最近、からかいがみられない?』
そうそうと、お母さん。
『私が行く先々で、とおせんぼするようになったんです。』

これは、わがままでなく、人を意識し、反応を楽しんでいるようになったこと、一緒にやりたいの現れ。
手を添えて一緒に書くとうれしそう~~!

『一緒にするって、何でもやってもらうことではなく、それぞれ協力しあってやることなんだよ』と、私が袋を広げ、中に教材を入れてもらったり、私が袋を持ち、輪ゴムを渡し、輪ゴムをかけるお手伝いをお願いすると、やってくれました。

Aくんの行動をわがままとみるか、一緒にやりたいとみるか。
捉え方にとって、子どもへの対応も、教える内容も違ってくる。

またまあ子どもが、私たちの先生になった出来事でした。


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2022年7月16日、17日の2日間にわたって開催しました夏季セミナーも無事に終了しました。
今回のテーマは、発達に遅れがある子どものための「お金の学習」です。
お金は社会生活に直結しているため、とても大切な学習と捉えています。
将来子どもたちが、『持っているお金で好きなものを選んで、必要額を出して買える』そのようなことができることを目標にしたセミナーです。

そのためには、基本的な数的な力を育む必要があります。まずは、お金の学習に入る前の準備段階で必要なこと、またお金の学習で、どのような数的な力を身に付ければよいのか、しっかりと学んでいただきました。

そこで、今回のセミナー、そして事前に実施したプレセミナーとセミナーで使用しました書籍をセットにして『セミナーパック』で、虹とおひさまで販売することが決定しました。
生活に最も身近な「お金の学習」は学習指導者の方はもちろんですが、保護者の方にもぜひ、ご覧いただきたい内容です。
自分の意思で選んでものを買うことができ、生活が豊かで楽しくなる子どもが増えることを願っています。
販売時期など詳細は後日、サイト、メルマガ、Facebookページ等で随時ご案内いたします。



大学を卒業後、小学校、中学校教員の経験を経て、東京都新宿区立新宿養護学校に籍を置くことになりました。
ここでの教員生活が今の私の原点です。
寝たきりの子どもたちを前に、教師という肩書きだけでは何もできないことを痛感し、一年目に身体の訓練を学び、学習指導、食べることに困難を抱える子どもたちへの摂食指導を猛勉強しました。
養護学校の教師として、子どもたちと向き合い、教育するためには、私自身に教科書が必要だと感じたからです。
この時の学びは今の心理リハビリテイションやつばき教育研究所理事長宮城武久先生や教材の神様の水口 凌先生との出会いにつながっています。
さらに新宿養護学校3年目に、もっと子どもたちによりよい訓練や学習指導ができるようになりたいと、専門性を付けるために筑波大学大学院に入学し、運動障害を専門に学んできました。

その後、縁あって山口県に来て、養護学校を経てつばき教育研究所山口分室として出発し、平成12年にはNPOの認証を受けることになりました。
この時点で既に100名を超える子どもたちが在籍していました。

学習に困難な子どもたちがどうしたら分かるようになるのだろうか、どのように教えたらよいのか、教材をどう使うと効果的なのかなど、日々目の前の子どもの状態に合わせて奮闘していました。
指導中でも、子どもが理解していないと判断したら、その場で教材をカスタマイズすることもあります。
また、子どもの多様な状態に対応できる教材開発や、学習指導法を研究したりと、子どもの理解を深めるために多くの時間を費やしてきました。

こうして長年学習指導を行ってきて、「先生、わかった!」、「先生、できたよ!」こんな言葉を聞いた時に、できるようになった、分かるようになった子どもの達成感は指導者の私たちの達成感や満足感に繋がっていることを実感しました。
夜遅くまで、スタッフと教材の試作品を作ったり、指導法について研究してきたことが報われたと感じる瞬間でもあります。
「今日の行いが誰かの生きる糧になる」、だれもがそのような仕事をしたいと思っているのではないでしょうか。
私たちの「寄り添い、共に喜び、支援する」活動が多くの指導者の方のお役に立てることがあるのではないだろうかという思いで、開設以来ずっと継続的にセミナーを開催しています。

目の前の子どもの幸せは私たち指導者の幸せにつながっいている、長年学習指導を行っている私の結論です。
これからも、学習に困難な子どもたちを幸せにできる指導、教材開発、セミナー開催を行ってまいります。

現在、アマゾンKindleにて、創刊号から第3号までの指導実践とセンター立ち上げの時の思いを、電子図書とペーパーバックで販売しています。振り帰り、読み返してみると最初の思いが今に続き、ブレていないことを感じます。

7月開催の夏季セミナーは子どもたちの生活に直結する「お金の学習」です。
最終的に必要額が子ども自身でお財布が出せるようになることを目標としています。
そのためには、いきなりお金の学習に入るのではなく、段階を踏んでいく必要があります。
まずは数の基礎概念をしっかりと学びます。

今回は、6月23日に発行した書籍「発達に遅れがある子どものためのお金学習」を教科書にして、学んでいただきます。
基礎からしっかりと学べる工夫を詰め込んだ書籍です。
教材(ペーパークラフト)も付いているので、本文内で紹介されている指導をそのまま練習でき、そのまま指導に利用できます。
また、本文中の指導を動画で視聴することができるので、正しく指導法を習得できます。

2022年7月夏季セミナーの詳細/お申し込みはこちらへ


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電話番号:0835-25-8808